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日 本 近 代 刀 剣 研 究 会

日本刀の史実を探る  | 日本刀の常識を問う | 刀と日本人 | 軍刀論 | ホー ム
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会 の 趣 旨

       1.日本近代刀 (明治〜大東亜戦終結までの日本刀と定義) 及び古作日本刀の史実の研究

       2.日本近代刀に対する正しい知識と啓蒙

       3. 会員相互の交流

  顧 問: 日本刀、古代製鉄の研究者、軍刀・日本刀 Webサイト主催者
  幹 事: 小島 克則 (考古学文化財保護官)、祖父江 光紀 (関口流抜刀術相伝師範)、他
      向井 正晴 (全日本抜刀道連盟副理事長・戸山流居合抜刀道連盟理事・「旭燦會」代表)
      小林 大二 (NPO法人日本抜刀道連盟・英明会、ジャーナリスト)、森田 清 (日本刀研究家)
  後 援: 森 良雄様 (日本刀研究家、日本刀受難記・他著者)、
  特別支援: Mr. Ronny Ronnqvist (「フィンランド-日本文化友の会」会長)

ご 挨 拶

日本近代刀剣研究会々長 寺田 憲司 
 
 弊会顧問のサイトをお借りして一言ご挨拶申し上げます。

 日本刀は千三百年以上の歴史を持つ日本独自の文化です。
 武器としてだけではなく、熱田神宮のご神体である草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)のように、多くの神社にはご神体として祀られていま
す。
 軍刀とは「軍が装備する刀」・・・即ち刀剣の用途と外装形態を指すものです。
 従って、刀剣という総称とは別に、軍陣で使用されれば用途に応じた呼称があり、日本の史書にも、出陣(即ち戦)に使う太刀を
「陣太刀」と類する呼称で表記されています。 
 軍刀とは、世界各国で軍用に供された刀剣類の総称で、近代日本では、明治の国軍創設から使用されました。

 日本刀は古来より武器として出発し、信仰の対象ともなりながら悠遠な時間をかけて進化してきました。
 日本刀史の中で最初の頂点は、鎌倉時代〜南北朝期にあり、その後、戦乱のたびに用途に応じた進化を経て、第二の頂点は明治か
ら大東亜戦の終結までの間に製作された、主に軍用に使用された刀剣、即ち日本近代刀である「軍刀」と称された刀剣群です。
 科学技術の進歩に依り、鋼材と作刀法が当然のことながら変化し、過去の日本刀の変遷がそうであったように、科学が進んだ時代
に相応しく、日本刀の鋼材と作刀法には大きな進化がありました。

 然しながら今日、偏向した概念により日本刀とは別のものであるかのような誤った認識が世間の一部に見られます。
 この「軍刀」に対する認識を是正する為には、先ず、新々刀の作刀法のみに固執し、且つ美術刀に偏向した現在の日本刀の概念を
正す必要があります。
 日本刀の史実を明らかにし、日本民族の一大文化遺産である日本刀を改めて世に知って戴きたいと願うものです。

 この課題をインターネット上で最初に問題提起したのが、本会の理論指導者の大村顧問でした。
 本会はこの研究を基調として、日本刀の正しい勉強とその成果を啓蒙する為に結成されました。
 下記活動状況に記しましたように、地道な活動を行っております。
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活    動

1.本会の祖父江幹事が「関伝日本刀鍛錬技術保存会」様との協議により、「名刀を造るための条件」という命題を頂戴して、
  「関刃物祭り」期間の平成24年10月13日(土)、本会の大村顧問が考古学的見地から「古代製鉄と日本刀」の講演を行いました。
  会場の「関刃物会館」にて、30名超の刀剣関係者が受講されました。

2.本会の大村顧問は、考古学会・金属遺物談話会で、古代製鉄と日本刀の講演を実施しています。
  民間研究者の古代リモナイト製鉄実験と密接な連携を図り、考古学々誌「古文化談叢・第70集」にも古代製鉄の論稿が掲載さ
  れました。顧問の尽力によるものです。「たたら製鉄」の固定観念を覆す視点となります。
  既に、刀子、鉄鏃の製作に成功し、関の刀匠のご協力を得て、近々、日本刀の作刀実験を行います。
  又、古刀の謎に迫る「青いノロの効用」という新たな発見がありました。
  現段階では仮説ですが、実証実験に期待がかかります。この仮説は近々発表の予定です。

3.アイルランド国営放送(RTE)のドキュメンタリー番組「A Doctor's Sword」の日本刀解説に顧問が出演しています。
  予告編がWebに公開され、本年11月にアイルランド国営放送で本偏が放映されます。
  アイルランド映画制作庁 (The Irish Film Board)の映画化も決定して、本会も全面協力しています。

                    予告偏 → 日本軍刀が結ぶ日本ーアイルランドの絆  をご覧下さい。

4.東京地区で、日本刀(含む軍刀)の講演と軍刀展の開催を検討しています。
  顧問、向井幹事、小林幹事の三人が靖国神社遊就館様と打ち合わせをさせて戴きました。
  軍刀展示が靖国会館の利用規程から不可能とのことで、講演会と展示会の在り方の再検討をすることとなりました。

5.武道専門誌「月刊秘伝」(BABジャパン社) 2015年7月号の日本刀特集に本会顧問と幹事が寄稿しました。


第一章「美術刀剣だけが日本刀にあらず」

第二章「水戸刀の精神と烈士たちの気風」

6.「月刊秘伝」(BABジャパン社) 2015年9月号より、本会の大村顧問が「真説・戦う日本刀」の連載を始めました。
  「お知らせ」をご覧下さい。

      

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日 本 刀 の 講 演 会


                                        日本近代刀剣研究会幹事 祖父江 光起

 平成24年10月13日、岐阜県関市の刃物会館に於いて「名刀を造る為の私見」と題した講演を本会顧問の大村先生に発表して頂きました。

 私は企業人時代の赴任地が岐阜で、この地で刀剣職人との縁を深め、それは四半世紀が経過した現在も続いています。
 大学を卒業した年、担当だった岐阜バス及び華陽自動車興業の上村社長(長谷川英信流師範)にご紹介頂いた竹中先生に就いて刀
剣学を学び、30年以上お続けになられた刀剣登録審査員をお辞めになってからも、毎年10月第2土曜は茨城の水戸から岐阜の大垣のご自宅に車を廻して刃物祭をご案内していました。
 震災後はめったに県外遠征しなくなった私も、この時ばかりは従業員に無理を言って事業所を留守にします。

 奥様に先立たれて独り暮らしを余儀なくされる先生にとっても心待ちの行事で、今回は竹中先生の後任に当たる井戸先生や土岐先
生ともゆっくりお話する時間を取って頂こうと身内で盛り上がっていて、話の発端はそうした個人的なモノだったのですが、いつし
か岐阜県刀剣会の大御所が一堂に会する稀有な機会に、本会の大村先生を引き合わせたいと思うようになりました。

 常日頃からお世話になっている「関伝日本刀鍛錬技術保存会」の井戸先生(会長)と土岐先生(副会長)には、イベントが目白押
しの刃物祭の最中に会場を抑えてもらって、講演会テキストの作成配布や関係者への呼びかけなど、痒い所に手が届くサポートを沢
山して戴きました。この場を借りて改めて御礼申しあげます。

 大村先生は日本刀の黎明期から近現代に至る「聖域無き刀剣研究」と併行して、その源淵とも云うべき古代製鉄の研究をされてい
ます。
 古代製鉄の解明なくしては、刀剣に対する史的考察も首がないのと同じです。
 満を持した講演会の冒頭で先生は「私は刀剣に何の先入観も持っていません。大昔の古代製鉄、実際に発掘された金属遺物の分析
結果を踏まえて、日本刀、特に古刀の鋼材と造り込みの科学的及び史的所見をお話したく思います」と語り始め、精緻を極める資料
研究、見聞に伴う体験主義、更には考古学や科学の観点から、往時の鍛刀に用いた鋼材・製法・関連の歴史などを、豊富なスライド
を駆使して説明して下さいました。

 相手は美濃で代々作刀に関わって来た刀剣職人の集団です。

 世間一般に流布している定説的な日本刀論とは異なる内容であった為、逐一納得された方々、部分的に賛同の意を表して下さった
方々、驚きを持って聞かれた方々、首を縦には振れぬ態の方々と、実に様々な反応があったように見受けられました。
 当日は年に一度の大イベントである刃物祭りの期間中で、刀剣関係者も刀剣職人らも当番制で祭の要職を担当していますから、ホ
ストの側もゲストの側も誰ひとりとして余裕が無く、隙間を縫うようなタイトな講演となりましたが、惜しくも参加できなかった尾
上卓生様(「刃物のおはなし(日本規格協会)」の著者)からは、事前に関係者に配布された講演テキストの内容に感銘を受け「大村
先生の御叱声には大きな賛同を覚える」とご丁寧なお手紙と著書が土岐先生経由で届けられました。

 尾上様は公益財団法人「鉄の歴史村地域振興事業団」の理事で、こうした斯界の重鎮との対話や意見交換の輪が広がる事は素晴ら
しいと思いますし、それは竹中先生や井戸先生や土岐先生が大村顧問と会した事も同様で、遥々茨城から出張った甲斐があると云う
ものです。
 本会の活動を通して、刀剣関係者が日本刀の歴史上の実態=真実の一端に触れて頂けるのなら深甚に存じます。



        冒頭に挨拶をされる井戸誠嗣会長             講演の趣旨を話される土岐邦彦副会長(左) 右は祖父江



                 関刃物会館の会場                       講演する大村顧問と寺田会長



  竹中博男先生(手前左)、土岐副会長(右)、井戸会長(奥の右)と右隣は森良雄様




関鍛冶伝承館

 講演会が始まる前、刃物祭りでご多忙の井戸会長、土岐副会長はわざわざ本会顧問を関鍛冶伝承館の倉庫にご案内戴き、顧問が所
望の近代刀を時間が許す限りお見せ戴きました。赤羽刀なども大変貴重なものでした。



  ← 藤原兼永の耐錆鋼刀 →





    竹中先生による刀身の観察 →            
     先生は満鉄刀に関しても
     造詣をお持ちでした


    
竹中博男先生は文化庁刀剣登録審査員を30年以上努められた岐阜県刀剣界の重鎮。
大垣市在住。鉄工所経営の傍ら金工師や日本刀研究を実践。
私の刀剣学と万力鎖の師。
武術は英信流、正木流、稲富流砲術の師範。
毎年茨城の水戸から岐阜の大垣まで車を廻して、関の刃物祭にお連れしています。
大村顧問の情熱的研究成果に深い感銘を受けていらっしゃいました。

← 大村顧問に対し、井戸会長の各種刀剣のご丁寧なご説明
10月半ばというのに、猛烈な暑さで、刀剣の観察に熱が入った(?)顧問のYシャツは汗でグショ濡れです。





 






中田正直刀匠: 関鍛冶の親方的存在であった父の兼秀刀匠に師事し、実戦刀として名高かった関刀の誉れを具現化する稀有な刀匠。
本名: 中田勝郎。
私も四半世紀以上「正直刀」を愛用してい
ます。
        

    



  毎年刃物祭の夜は中田刀匠の自宅で鰻の蒲焼きパーティーを催しています。
 魚捕り名人の刀匠が捕まえた天然鰻を焼いて飲み食いするのですが、例年の参加者は竹中先生とうちの門人(水戸鍛錬会)や武友の
み。
それが今年は井戸先生、土岐先生、大村先生が加わって刀剣談義に花が咲き、大変貴重なお話が聞けて有意義なひと時になりました。

                                           (以上、祖父江からのご報告でした)


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