異説・たたら製鉄と日本刀 (6)00 |
弥生〜古墳時代 |
〜 パイプ状ベンガラに関する一考察 〜
3 製鉄実験 パイプ状ベンガラを原料に七輪2個を用いて、製鉄を行った。 3.1 操作 フロック状のベンガラ約500gを自然乾燥させ、焙焼する。七輪上部まで約3cm角に砕いた木炭 を充填後点火し、ドライヤーで炎が上がるまで送風する。上段に底に穴をあけた七輪をかぶせ 更に送風する(温度は1200℃以下であった)。(写真2)。 炎が上段の七輪上部から出たところで送風を止め、ベンガラを入れ炭を足す。 5、6分間隔でベンガラ・炭を加え送風するという一連の作業を繰り返す。 生成物が送風口を塞いだところで操作を完了し、炉内を冷却後、生成物をすべて取り出す。 塊状の生成物を割り、中から金属部分を取り出す。 |
写真2 七輪炉
|
直径 |
9cm |
短径 |
7cm |
厚さ |
5.5cm |
重量 |
240g |
|
写真3 |
←写真4 写真5→ 写真4,5はスウェーデンのベンガラ(泥状沼鉄)で、顕微鏡観察から球状・パイプ状の ベンガラであった。日本でも同様の光景を目にできよう。今回実験に用いたパイプ状 ベンガラも同様の泥状である |
|
←写真6 写真6はSpadformigaと呼ばれる古代の鉄鋌様物で、 通貨に用いたとされる |
写真7 写真8→ 写真7は実際にスウェーデンから送っていただいた試料である 写真8は、炉高80cm弱の炉での製鉄の場面である |
← 異説・たたら製鉄と日本刀目次 ホーム 日本刀 | 日本刀の地鉄 → |