@ 柄のみ共通です。刀身と鍔を初めとする金具には二つ以上のバリエーションがあります。本物の柄は造兵廠=民間刀剣会社に
依ってデザイン細部が異なりますが、世界に流通している偽物柄は全てワンパターンです。
原型を一種類しか持っていない為でしょう。柄のエッジ・模様は形状崩れの粗雑な出来です。
A 形式は初期型のみ。生産数の多い中期型は見かけません。中期型の鉄製鍔・切羽は形状が簡単ですが鉄材の溶融点が高
温で「砂型」での複製はかなり困難です。それに代わる型打ち用大設備は準備出来ない為でしょう。
B 葵型鍔は実物から「砂型」で造った物と、そうでない物の二種が混在します。外周(耳)の断面に相違があります。
C これらの事から、手間と金の掛かる「柄」を一ヶ所で製造。複数の偽物業者に柄だけ(又は柄と鍔)を供給して、各々の業者が
独自に偽物を造っている可能性があります。柄と比べて他の金具の品質・形状格差が大き過ぎます。
偽物一式の大陸での製造原価は日本円換算で\1,000円以下ではないでしょうか。