軍刀制定勅令(5) 大元帥佩刀・陸軍将校用軍刀改正0

大 元 帥 佩 刀・陸 軍 将 校 用 軍 刀 改 正

Great Marshal Sword revision & army officers 1938 Type 98

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皇室令第六號・勅令第三百九十二號

          皇室令
          朕大正二年皇室令第九號天皇ノ御服ニ關スル件中改正ノ件ヲ裁可シ茲に之を公布セシム
             御名御璽
                       昭和十三年五月三十一日   宮内大臣 松平 恒雄
          皇室令第六號

 大正二年皇室令第九號中左ノ通改正ス
 別表陸軍式御服制式通常禮装軍衣ノ部製式ノ項中「堅襟」ヲ「堅折襟」ニ改ム
 同通常禮装刀ノ項中「但シ下部佩環ヲ除クコトアルヘシ」ヲ削ル
 同刀帶ノ項中「釣革は二條トシ幅各七分長サ一條ハ一尺二寸トス」ヲ「釣革は幅七分長サ一尺二寸トス」ニ改メ「但シ長釣革ヲ除
 クコトアルヘシ」ヲ削ル
 同刀ノ項及刀帶ノ項中但書ヲ削ル                              (大元帥刀に関する部分のみ抽出)

 昭和九年の皇室令第三號で制定された新大元帥刀の部分改正である。
 第二佩環を廃止し、これに伴い刀帯の長釣革も廃止され釣革は一條(一本)となった。


官報: 昭和13年6月1日第三千四百二十一號
Great Marshal sword revision
Two Suspension-ring (Haikans) were set to one.



    

勅令第三百九十二號  陸軍服制

            朕陸軍服制ノ件ヲ裁可シ茲に之を公布セシム
            御名御璽
                           昭和十三年五月三十一日  内閣總理大臣 公爵 近衛 文麿
                                        陸 軍 大 臣   杉山 元

 


                   附則

 本令ハ公布ノ日(6月1日)ヨリ施行ス

 従前ノ規定ニ依ル制服ハ當分ノ内仍之
 ヲ用フルコトヲ得

 當分ノ内下士官以下竝ニ帝國以外ノ地
 ニ在ル部隊ニ属スル将校及准士官ニ付
 イテハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ従前
 ノ規定ニ依ル制式ニ本令ニ定ムル制式
 ヲ混用スルコトヲ得
                   

製式 形状 圖ノ如シ
第一佩鐶ハ鯉口ヨリ約五・五糎、第二佩鐶ハ鯉口ヨリ約二二糎





刀身  品質 鋼
 品質 朴材白鮫皮着
 柄頭 黄銅、銅鍍金櫻葉及櫻花ヲ浮彫刻シ金色小縁トス
 鳩目 二重裏菊座附金色金属
 目貫 三雙櫻花金色金属
 縁金 黄銅、銅鍍金櫻葉及櫻花ヲ浮彫刻シ金色小縁トス
 柄巻 茶褐色ノ革又ハ絹絲若ハ綿絲製平打紐ヲ巻ク
 猿手 茶褐色ノ革又ハ絹絲若ハ綿絲製丸打紐 
 品質 黄銅、金鍍金表裏共四隅ニ櫻花各四箇を浮彫刻ス
 品質 鋼(下鞘朴材)燐酸塩被膜法錆止ヲ施シ帶青茶褐色
 鯉口 黄銅、銅鍍金櫻葉及櫻花ヲ浮彫刻シ金色小縁トス
 佩鐶 櫓金及鐶 鋼、銅鍍金
 座金 黄銅、銅鍍金櫻花ヲ浮彫刻シ金腰ヲ施ス
 帶金 黄銅、銅鍍金、金色小縁トシ上部ニ櫻葉及櫻蕾ヲ
    浮彫刻シ金腰ヲ施ス
 責金 黄銅、銅鍍金、金色小縁トシ柏葉金色金属
 鐺  黄銅、銅鍍金櫻葉及櫻花ヲ浮彫刻シ金色小縁トス
製式 佩鐶ハ鯉口ヨリ約六十粍、責金ハ鐺ヨリ約百六十粍上方ニ
設ク  寸法形状 圖の如シ
備考
戰時事變ニ際シテハ本制式類似ノ刀ヲ用フルコトヲ得


名稱 将校、准士官(騎兵科ヲ除ク) 騎兵科将校、准士官



品質 表 黒革
裏 将官、各部将官及佐官ハ
  紅革又ハ緋絨
黒革
釣鎖(ニッケル)鍍金鋼
金具 金色金属 同左但シ釣紐及茄子鐶ハ
銀色金属
製式 寸法形状 圖ノ如シ 同左


名稱 各部将官 佐  官 尉官、准士官






品質 表茶裏赤ニ金絲三條
山形ノ交織平打絹紐
表茶裏赤ノ平打
絹紐
表茶裏紺青ノ平
打絹紐
緒締 茶及金茶絹絲紐 茶及赤絹絲紐 及紺青絹絲紐
八十四條ノ金茶絹網
絲網目織
帶 金茶絹絲組
八十四條ノ茶及
赤絹絲網
帶 茶絹絲組
八十四條ノ茶及
紺青絹絲網
帶 同左
製式 全線ヲ折返シ兩端ヲ
結ビテ總ヲ附ス
寸法形状 圖ノ如シ
同左 同左
1

着脱第二佩鐶を廃止した昭和13年制定軍刀

Revision of a army officer Guntō. Two Suspension-ring (Haikans) were set to one.




 本服制の改正は、将校、准士官、下士官・兵の服制に関する全ゆる項目を網羅した大がかりな改正だった。
 上記は軍刀関連のみ抽出した。
 軍刀は基本的に昭和9年制定新軍刀と変わるところは無い。刀の「製式」の項目から第二佩鐶の記述が削除されただけである。
 第二佩鐶の削除で、第一佩鐶の呼称も無くなり、単に「佩鐶」となった。
 俗説で九四式の第一佩鐶は九八式の佩鐶より口金に近い等と言われていたが、製式では第二佩鐶が消えた丈で口金からの目安の距
離は何ら九四式と変わっていない。
 これに伴い、刀帯の長釣革が廃止されて釣革一つになった。騎兵科は金属グルメットと明記された。
 刀の「備考」に戦時や事変の際に本制式に類似した刀を用いても良いと態々謳ったのは、支那事変に突入して制式軍刀の供給が追
いつかなかった為だと思われる。軍服を含めて、従前の物を混用しても構わないと附則に記述されている。




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