日本刀の考察 参考文献0

参 考 文 献 目 録

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は じ め に

弊サイトの「日本刀」の定義
日本刀:  日本人が日本国内(国外での日本管理下施設を含む)で製作した刀剣を総称する。百歩譲っても古刀期よりの刀剣を指す。
俗説(狭義)日本刀: 新々刀及びそれに準拠した刀の中で玉鋼、皮・心鉄構造の刀、戦後美術刀を指す。

参 考 文 献 の 注 意 点

 画期的な一部の研究論文を除き、通常の研究論文には参考文献の表示が常である。
 読者に依っては本論よりもその参考文献の確認に価値を見い出す人がいる位である。又、参考文献の信憑性に依って本論が評価さ
れるという効用も持っている。

 只、本項で記した「参考文献」は通常のそれとは意味が違う。正しくは「閲覧文献」に過ぎないものも混在する。
 明治以来、刀剣関係者及び刀剣愛好者達が著した書籍・論稿は、こと、日本刀の実質(鋼材、構造、武器性能)に関する限り、何の
根拠も無い迷信のレベルに終始した内容がほとんどである。
「反面教師の文献」ではあっても、「参考文献」とは成り得ないものであった。
 知り得る限り、「日本刀の実質」に関して納得出来る体系的な文献・資料は皆無である。
 世の中に横溢しているのは「俗説日本刀 = 新々刀に準拠」の解説であり、それを平安中期以降に出現した「古来からの日本刀」であるかのように装ったものが総てと言っても過言ではない。
 日本刀は時代に依って、鋼材と造り込みが変遷しているので、どの時代の刀を説明しているのかをせめて明記すべきであろう。
 弊サイトの考察に最も有益だったのは、一部の金属・冶金学者の考古学上の鉄関連 (製錬、精錬) 遺跡及び鉄素材の科学的論稿と、刀剣界に無視されてきた極めて少数の真摯な日本刀研究者の断片的な研究・実証論稿だった。それらは指を数えるまでも無い。
 本来の参考文献としてはそれのみを挙げるべきであろうが、「反面教師」の文献でも、世上の日本刀概念の実態を知る上では別の
意味での参考文献であった。
 又、「日本刀」を勉強される方々に、市場に氾濫する日本刀の解説が如何なるものであるかを知って戴く事は決して無意味ではな
いと考え、参考文献にはほど遠い、単に「閲覧したに過ぎない文献」をも包含して「参考文献」とした。
 日本刀の「実質」に関する誤った解説の氾濫は、「伝統」を弄ぶ刀剣界の異常な体質を顕している。

 下記の参考文献が総て有用資料であると誤解されない為に、次の簡単な評価を附して読者の方々の文献選択の参考に資する。

   「優」  実証、科学的データに裏付けられた優れた内容、或は、資料価値の高い内容
   「並」  日本刀には統一された共通の質・水準は無い。古刀、新刀、新々刀のどれを説明するかの前提を明記すべきである
        が、新々刀の説明であるにも拘わらず、日本刀全般を説明しているかの誤魔化しをしているもの
   「低劣」 論拠が無い他人の受け売り、世の中に誤解を与える内容 ( 日本刀の解説本はほとんどこれに該当 )
   「 ? 」  根底に疑問がある文献、間違った認識、誤った内容

 この評価は日本刀の実質 (地鉄、刀身構造、武器性能) に係わる観点に限定され、美的外観 (鑑賞・鑑定等) に関する附帯的要素
の考察は対象外とする。
 一部の文献に関しては「日本刀諸情報の検証」に解説しているので、そちらも併せて参照されたい。

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日 本 刀 の 参 考 文 献


01. 「造兵彙報」第 9巻〜第 23巻・陸軍兵器本部 (昭和6〜19年分)( 優=狭義日本刀の実質研究は極めて貴重、「将校用軍刀の研究」参照)
02. 俵国一著「日本刀の科学的研究」日立評論社 ( 優。但し、日本刀認識及び時代背景の斟酌が必須。「日本刀諸情報の検証」参照)
03. 北田正弘著「室町期日本刀の微細構造〜日本刀の材料科学的研究」 内田老鶴圃 ( 優。「刀身構造」参照 )
04. 近重眞澄著「東洋練金術」 内田老鶴圃 ( 刀身構造の資料性= 優。但し、日本刀認識 = 低劣。「刀身構造」参照)
05. 東京芸術大学大学院芸術研究科教授北田正弘論稿「日本刀の材料科学的研究〜古代刀を中心にして〜」 (刀身構造など = 優 )
06. 佐藤矩康編著「北の出土刀を科学する」(非売品:編者は北海道大学病院の医師、最新の医療検査機器を駆使した古代刀解析の大著 = 秀逸)
07. 「東北地方および北海道出土刀剣類の形態と組成からみた日本刀成立過程」岩手県立博物館 調査研究報告書第24冊(秀逸)
08. 「重要文化財 東大寺山古墳出土金象嵌銘花形飾環頭大刀」東京国立博物館 (最新検査機器を駆使した古代刀の考察 = 秀逸)
09. 「日本刀の冶金学的研究」 金属学会「鉄と鋼」第67年(1981)第3号 (優。但し、狭義日本刀の範囲 )
10. 「工学と工業」 (社)日本工学会 第9巻第2-3-4號 (優。但し、狭義日本刀の範囲。「造兵彙報」の転載あり )
11. 柴田果著「軍刀身の研究」 柴田果頒布会 ( 刀身構造の資料性 = 優。本文参照 )
12. 「興亜一心」 南満州鐵道滑ァ行 ( 満鉄刀の一級資料 = 優。 満鉄刀の全貌」参照)
13. 佐藤富太郎/堀井秀明著「日本刀の秘奥」日本刀講座別巻一 雄山閣(優。狭義日本刀に傾き部分的に並だが、水心子正秀を糺す = 優)
14. 福永酔剣著「日本刀大百科事典」 第一巻〜第五巻  雄山閣 ( 資料性 = 優、巻末の参考文献が貴重 )
15. 「日本刀講座」 第9〜15巻 雄山閣 ( 歴史に現れた刀剣など = 優、 俵博士の「日本刀の科学的研究」の一部転載あり )
16. 大村邦太郎/福永酔剣著「日本刀の鑑定と研磨」 雄山閣 ( 日本刀の本質論議の項 = 優 )
17. 「栗原彦三郎昭秀全記録」 栗原彦三郎伝記刊行会 ( 戦時中の刀剣界事情 = 優 )
18. 小泉親治著「軍刀」 東京水交社(昭和13年) ( 海軍新軍刀の資料価値 = 優 )
19. 村田經芳論稿「刀剣の精神・村田刀」 ( 「刀の研究」 第五巻第二號・大正8年2月號) 南人社(日本刀の本質 = 優 )
20. 佐藤富太郎論稿「刀の造り方(一)」 ( 「刀劍と歴史」 羽沢文庫昭和11年10月発行第306号) ( 新刀一枚鍛えの考察 = 優 )
21. 成瀬関次著「戦ふ日本刀」 実業之日本社・「実戦刀譚」 実業之日本社 ( 日本刀の実戦検証 = 優 )
22. 堤章著「軍刀組合始末〜陸軍受命刀匠の周辺」 会津文化財調査研究会 (受命刀匠の資料性 = 優 )
23. 「大日本刀剣商工名鑑」 刀剣新聞社 ( 戦時下の刀剣界を網羅した希少資料 = 優 )
24. 関根真隆著「天平美術への招待」 吉川弘文館 ( 古代刀資料 = 優 )
25. 「日本刀剣の研究」 歴史公論・昭和10年新春特大號 (刀剣全般の項目に及ぶ。参考部分多々あり。 日本刀鍛錬の座談会は一部= 優 )
26. 小笠原信夫著「刀剣」 保育社 (美術刀の観点での国宝刀剣の解説。時代に依る日本刀の解説= 並。日本刀の実質には無縁)
27. 金子恭輔論稿「科学より見たる日本刀」 (刀の研究」第六巻第三號・大正9年3月) (新日本刀の資料価値あり。日本刀認識= 低劣 )
28. 渡辺誠著「刀と真剣勝負」 ベスト新書(平成17年10月1日) ( 並 )
29. 成瀬関次論稿「陸軍新軍刀礼讃」 ( 「刀と剣道」 昭和16年3月號) ( 三式軍刀資料 = 優 )
30. 末永雅雄論稿「新日本刀私案」 「考古學雑誌」考古學会・昭和15年3月第30巻第3号 (機械化造刀で日本刀の本質を衝く= 優 )
31. 「剣術教範詳解」 陸軍戸山学校編纂 ( 一枚鍛えの日本刀認識 = 優 )
32. 「歴史と旅・銘文鉄剣の謎」 秋田書店(昭和59年5月号) ( 古墳出土刀剣の資料性 = 優)
33. 大野正著「日本刀職人職談」 光芸出版 ( 現代刀匠の資料性 = 優 )
34. 永山光幹著「刀剣鑑定読本」 青雲書院 ( 並 )
35. 土子民夫著「日本刀21世紀への挑戦」 雄山閣出版 ( 優。大半は狭義日本刀 )
36. 天田昭次著/土子民夫監修「鉄と日本刀」慶友社(日本刀は玉鋼でとの冒頭認識=低劣。天田刀匠への助言者、他の研究者の供述・データ=優)
37. 森良雄著「元帥刀と軍刀」 (資料性 = 優 )
38. 森良雄著「日本刀受難記」 創栄出版 ( 戦後の刀狩り = 優 )
39. 櫻本富雄著「戦時下の古本探訪」 インパクト出版会 ( 希少本検索に有効 = 優 )
40. 濱岡利弘氏Webサイト「提督・将軍と刀剣」 ( 資料性 = 優 )
41. 勝俣銓吉郎著「GLEAMS FROM JAPAN(和光集)」 研究社出版(昭和12年4月10月) ( 海外向け日本文化紹介の日本刀 = 並 )
42. Richard Fuller(英国) 「JAPANESE MILITARY and CIVIL SWORDS AND DIRKS」 ( 日本軍刀外装の草分け、旧軍刀が多い、優 )
43. Jim Dawson(米国)Swords of Imperial Japan 1868-1945 Cyclopedia Edition」( 日本の正剣、サーベル軍刀を主とした外装の説明=優)
44. 成瀬関次論稿「新軍刀の話」 週間朝日・昭和16年2月9日號 ( 三式軍刀資料 = 優 )
45. 「滿鐵會報」 満鐵会(昭和39年) ( 満鉄刀の製造情報 = 優 )
46. 「刀剣と歴史」 日本刀剣保存会刊行誌(昭和13〜14年) ( 満鉄刀関連情報 = 優 )
47. 「共和」 第208号誌(昭和13年1月1日) ( 満鉄刀関連情報 = 優 )
48. 東郷隆著「戦国名刀伝」 文春文庫 (肩の凝らないおとぎ話。お茶の間の話題としては面白い。参考古文書の思わぬ発見あり = 優 )
49. 「日本刀業物入門」 光芸出版 (昭和51年) ( 並、「造兵彙報」小倉陸軍造兵廠「将校用軍刀の研究」の一部分の流用あり )
50. 山田英著「日本刀禅的鑑賞」 中央刀剣会 ( 地鉄と鑑賞に関する考察 = 優 )
51. 山本七平著「私の中の日本軍」 文春文庫 (ポピュラーな本。世間で賛否両論が活発に展開されている。日本刀という共通の質は無い= 優 )
52. 鈴木眞哉著「刀と首取り」 平凡社新書 ( ポピュラーな本。世間の評価を参照されたい。 優)
53. 「日本刀及日本趣味」 昭和11年5月創刊號〜20年3月最終號 中外新論社 (戦時下日本刀事情の資料性、群水刀など = 優 )
54. 宮形光盧論稿「軍刀屋敗戦記」(「趣味のかたな」 第5号 昭和29年11月15日 日本刀研究会発行) (日本刀専門家の低劣さ証言= 優 )
55. 尾藤敬逸著「日本刀」私家本 (名古屋陸軍造兵廠関分工場の概略のみ= 優。日本刀の認識=刀剣界の情報に汚染され 低劣。記憶の錯綜あり)
56. 進藤進著「日本軍刀図録」 ( 軍刀類の外装スケッチ図豊富 = 優 )
57. 「昭和戦時下関刀匠名簿」 関市 ( 資料性 = 優 )
58. 「聖代刀の暫定位列と標準價格」 日本刀及日本刀趣味(昭和17年8月号) ( 資料性 = 優 )
59. 「帝都刀剣界之偉容」 東京日々新聞(昭和12年8月11日) ( 資料性 = 優 )
60. 大村東崖(邦太郎)論稿「刀劍漫筆(四)」 ( 「刀剣工芸」 昭和17年5月号・第86号 ) (岡山刑務所・江村刀 = 優 )
61. 大村邦太郎論稿「私の考へる刀の話」 ( 「刀剣工芸」 ) ( 刀身評価の利即美 = 優 )
62. 竹内海四郎論稿「鉄をも斬る ! 日本刀の秘密」  ( 「クゥーク」 実験室スペシャル 1985.1月号 講談社 ) ( 斬鉄剣 = 優 )
63. 竹内海四郎論稿「武の足跡 現代刀工の革命家・小林康宏」 (「月刊空手道」 1983年7月号) 福昌堂 ( 古刀への挑戦 = 優 )
64. 「極意」 1997年秋号 試刀・試斬5 ( 優 )
65. 松平定信編纂「集古十種」 1800年(寛政12)前後 ( 日本刀図録集は秀逸 = 優 )
66. 「刀と剣道」 第一巻〜第十五巻 (昭和14年5月〜の復刻版 ) 雄山閣 ( 成瀬関次他貴重な日本刀の戦場記録など = 優 )
67. 笹沼市三歩兵軍曹論稿「戦場の軍刀」 ( 「刀と剣道」 雄山閣 昭和14年9月号) ( 優。「実戦刀譚」参照 )
68. 「新武道」 第9〜12號 ( 並 )
69. 「刀剣と歴史」 第1号〜第72号 ( 明治41年〜大正5年分 ) 羽沢文庫 (一部 = 優 )
70. トム岸田著「靖国刀・伝統と美の極致」 雄山閣出版 ( 資料性= 優 俗説日本刀の範囲 )
71. 小川和佑著「刀と日本人」 光芒社 ( 一部については 優 。美術刀に偏向した日本刀観 = 低劣 )
72. 茶園義男・安宅健共論稿「満鉄刀に関する研究」 日本金属学会誌,第43巻,第6号 ( ? 反軍雑誌、考察の根本間違いで極めて低劣)
73. 斉藤恒治著「刀剣解体新書」・「日本刀の謎」 私家本 (文章平易、意味不明。論旨の推測は極めて難解= ? )
74. 渡邊國雄著「軍刀」 有精堂(昭和19年) (著者は陸軍兵器行政本部嘱託。三式軍刀の記述のみ資料価値=優。日本刀認識= 極めて低劣 )
75. 眞尾劍堂著「改訂増補・日本刀の尊重と軍刀の選択に就いて」 ( 軍刀・日本刀認識 = 極めて低劣 )
76. 小泉久雄著「日本刀の近代的研究」 丸善 昭和8年3月10日 (軍刀実用の成果表=優。日本刀認識=極めて 低劣。「軍刀の実戦検証」参照)
77. 鈴木卓夫著「たたら製鉄と日本刀の科学」雄山閣出版(日刀保たたらと戦後美術刀のみ=並。たたら製鉄と日本刀認識=極めて低劣で ? )
78. 鈴木卓夫著「伝統的作刀技法」 理工学社出版 (戦後美術刀のみ=並。日本刀認識=極めて低劣で? 日本刀諸情報の検証2参照 )
79. 土屋喜英論稿「群水刀と兼友一門」(刀劍美術第59号」財)日本美術刀剣保存協会) (妄想・虚構=極めて低劣で ? 群水刀の項参照)
80. 内山汎著「日本現代刀小史」 (現代刀匠系譜のみ=優。日本刀認識は極めて異常で低劣。典型的な美術刀信者。虚構の推進者 )
81. 加藤聖文著「満鉄全史」 講談社選書 ( 資料性 = 優 )
82. 佐藤昌一郎著「陸軍工廠の研究」 八遡社 ( 地鉄、生産品目の資料性 = 優 )
83. 「華北交通史」華北交通 ( 華北交通刀 = 優 )
84. 福永酔剣著「日本刀よもやま話」 雄山閣 ( 天皇家と著名武将の刀の話。昭和の刀狩り秘話 = 優 )
85. 松葉一路著「現代日本刀考 松葉國正の武と美そして氣」(社)全日本刀匠会(武の視点で、現代に於ける刀の存在意義を鋭く問う=優 )
86. 月山貞一「日本刀に生きる」 刀剣春秋新聞社 (元帥刀などの資料性 = 優)
87. 広岡裕児著「一等国の皇族」中央公論新社 (元帥刀、元帥杖、海外への元帥刀贈呈事情 = 優)
88. (財)佐野美術館「草創期の日本刀」 (日本刀の始原としての蕨手刀、舞草刀の考察と刀身写真 = 優)
89. 石井昌国著「蕨手刀」雄山閣 (蕨手刀を体系的に分類、資料価値 = 優、但し、律令政権側で造られたという説には異議あり )
90. 舞草刀展実行委員会「舞草刀展」(舞草刀研究会の成果、刀身写真は貴重 = 優)
100. 神宮徴古館「神宮の刀」(神宮司庁(伊勢神宮)所蔵の御神宝の太刀類は必見の価値あり = 優)
101. 関鍛冶刀祖調査会編「関鍛冶の起源をさぐる」(各論者の意欲的取り組みは評価される。ただ、製鉄と倭鋼に関して疑義あり = 優)

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製 鉄 ・ 地 鉄 関 係 参 考 文 献

(主として古代〜近世の製錬と精錬、及び国内鉄市場の実態を知る為に)


01. 「川原遺跡出土鉄製品保存処理報告書、副題: 古代末〜中世の鉄製品」釜石市埋蔵文化財調査報告書第12集 釜石市教育委員
  会(中世古刀期の鉄器・鉄刀類の分析は秀逸、外部の鉄素材を基に砂鉄で脱炭した製鋼遺跡と鉄器類の分析は国内鉄需給の実態を雄弁に物語る)
02. 「国史跡橋野高炉跡保存管理計画 副題: 橋野高炉遺跡発掘調査報告書」・「橋野高炉跡ー日本近代製鉄の先駆けー」釜石市
  教育委員会 ( 秀逸 )
03. 「日本製鉄史論10周年記念」 たたら研究会編 ( 大陸・朝鮮と日本の古代製鉄=優。各種論稿、論者多数 )
04. 「日本製鉄史論30周年記念」 たたら研究会編 ( 日本古代の各地の製鉄= 優。各種論稿、論者多数 )
05. 「日本古代の鉄生産」 たたら研究会編 ( 優「日本製鉄史論10周年記念」にも収録、インド・アフリカの古代製鉄も参考になる )
06. 第3回東アジア考古学会(日本)・中原文化財研究院(韓国)研究交流会論稿 (鉄刀類の考察 = 優)
07. 佐々木稔編著「鉄と銅の生産の歴史」 雄山閣 ( 古代〜近世初頭の銅と鉄の実態=優。赤松英男、神崎勝、五十川伸矢、古瀬清秀論稿 )
08. 佐々木稔著「鉄の時代史」 雄山閣 (鉄関連遺跡、中世〜近世の鉄器・鉄刀類の分析は有益 = 優 )
09. 石井昌國・佐々木稔共著「古代刀と鉄の科学」 雄山閣 (優。古代刀の図版豊富。刀身構造の解釈に疑義 )
10. 俵国一著「古来の砂鉄精錬法ーたたら吹製鉄法」 1933年 ( 優。但し江戸中期末=近世以降のたたら )
11. 桃崎祐輔論稿「中世の棒状鉄素材に関する基礎的研究」 七隈史学第10号 ( 中世=古刀期の鉄事情を知る上で有益 = 優 )
12. 桃崎祐輔論稿「北部九州の山岳寺院と博多の中国商人の関係」(中世の博多に滞留した中国商人の実態と大陸との交易 = 秀逸 )
13. 東京工業大学製鉄史研究会「古代日本の鉄と社会」 (大陸の含銅磁鉄鉱、炒鋼法の説明、鉄剣・古代刀の分析 = 優 )
14. 佐々木稔基調講演資料「鉄の伝播と海上の道」・シンポジューム総集編「人間と鉄」財)鉄の道歴史村地域振興事業団 ( 優 )
15. 浅井壮一郎著「古代製鉄物語」-葦原中津国の謎- 彩流社 (半島出身の鉄商人による初期倭国成立の推論、湖沼鉄製練の洞察 優 )
16. 菊池秀夫著「邪馬台国と狗奴国と鉄」 彩流社 (魏志倭人伝、邪馬台国と弥生〜古墳期の鉄の実態、沼鉄鉱を異色の視点で解き明かす= 優)
17. 沈括著「夢渓筆談」 訳:梅原郁 平凡社 (11世紀北宋の著作。多彩な随筆、英国の中国技術史研究家ニーダム博士も高く評価。灌鋼= 優 )
18. 宋応星著「天工開物」訳: 藪内清 平凡社 (明代末(17世紀)の産業技術書。江戸時代(1708年)、貝原益軒も流用。溶融製練の技術資料= 優)
19. 川越哲志著「弥生時代の鉄器文化」 雄山閣 ( 日本へ流入した初期鉄器、鉄製練の開始時期をめぐって = 優 )
20. 花田勝広著「古代の鉄生産と渡来人」 雄山閣 ( 西日本の製鉄遺跡、畿内の渡来・生産集団 = 優 )
21. 野島永著「初期国家形成過程の鉄器文化」 雄山閣 (弥生・古墳時代の鉄器普及と生産論、初期国家形成過程の鉄器文化 = 優 )
22. 松井和幸編シンポジューム「東アジアの古代鉄文化」 雄山閣 ( 日本、中国、韓国の各研究者論稿 資料性 = 優 )
23. 鈴木勉編著-論叢と文化財と技術-「百練鉄刀とものづくり」 雄山閣 ( 「練」の解釈の資料性 = 優 )
24. 松木武彦著「日本列島の戦争と初期国家形成」 東京大学出版会 (国内戦争の遷移、国家形成に果たした戦争の意味 = 優 )
25. 村上恭道著-シリーズ日本史のなかの考古学「倭人と鉄の考古学」青木書房(各研究者の論稿をまとめ、著者の見解を展開、資料性=優) 
26. 後藤直・茂木雅博 編著「東アジアと日本の考古学V」-交流と交易- 同成社 (弥生、古墳時代の大陸と半島との交易 = 優 )
27. Webサイト「北海道・地質・古生物」(ボレアロプー氏の地質学論稿) (地質学から見た砂鉄、たたら製鉄の論稿は秀逸 = 優 )
28. 「たたら製鉄の復元とそのヒについて」日本鉄鋼協会たたら製鉄復元計画委員会1971編)( 優。但し、江戸中期末=永代たたらが基本)
29. Ludwig Beck著「鉄の歴史」中沢護人訳 たたら書房(優、但し1884年〜1903年の執筆で、中国の項は資料不足、日本の項はナンセンス )
30. 窪田蔵郎著「鉄の民族史」 雄山閣出版 ( 並。日本刀の認識に疑義 )
31. 窪田蔵郎著「鉄から読む日本の歴史」 講談社学術文庫 ( 並。日本刀の認識に疑義 )
32. 新日本製鐵「鉄の文化史」( 各研究者の論稿に資料性の高いもの多々あり。優 )
33. 新日本製鐵「続・鉄の文化史」 ( 各研究者の論稿に資料性の高いもの多々あり。優 )
34. Webサイト「たたら」日立金属  (優。但し近世以降のたたらが中心。日本刀造り込みの説明が改訂された。工藤博士の名誉の為にも )
35. 永田和宏論稿「小型たたら炉によるヒ(ケラ)と銑(ズク)の生成機構」 日本鐵鋼協会「鉄と鋼」 ( 並 )
36. 舘充論稿「わが国における製鉄技術の歴史―主としてたたらによる砂鉄精錬について―」 日本鐵鋼協会「鉄と鋼」 ( 並 )
37. 島立利貞著「鉄の文化史」 産業考古学会鉱山金属分科会 (並、たたら吹き製鉄法のルーツ、ヨーロッパの刀剣の作り方のみ興味を惹く)
38. 黒岩俊郎編「金属の文化史」 産業考古学(1) 産業考古学会鉱山金属分科会 (国内鉄事情の問題提起の項のみ = 優 )
39. 黒岩俊郎著「たたら」 多摩川大学出版部 ( 並、国内鉄需給を和鋼を基調としている点 = ? 部分的に資料性あり )
40. 田口勇著「鉄の歴史と科学」 裳華房 ( 日本古代製鉄の謎、マキノ遺跡、百練利刀など=優。他 = 並 )
41. 潮見浩著「図解技術の考古学」 有斐閣 ( 初歩的= 並 )
42. 原善四郎著「鉄と人間」 新日本出版社 ( 並、世界の製鉄と歴史の表面的概説。お茶の間雑誌 )
43. 長谷川熊彦著「砂鉄」 工業図書 ( 旅順工科大学教授時代の日本と大陸・半島の砂鉄の考察 = 優 )
44. 長谷川熊彦著「わが国古代製鉄と日本刀」 技術書院 (並。全体論調は極めて国粋的。日本刀解説は日本刀神話そのもの = 低劣  )
45. 久保在久著上巻「大阪工廠ニ於ケル製鉄技術変遷史」 日本経済評論社  ( 資料価値 = 優 )
46. 齋藤潔著「鉄の社会史」 雄山閣 ( 並 )
47. 桶谷繁雄著「金属と日本人の歴史」講談社学術文庫(日本刀認識、明の日本刀購入の動機は論外。鉄は和鋼で賄われていたとの論調 = ? )
48. 佐藤忠雄著「特殊鋼とはどういうものか」 工業図書出版(昭和42年) ( 優 )
49. 藤尾慎一郎論稿「AMS-炭素14年代測定法が明らかにした日本の鉄の歴史」 日本鐵鋼協会「鉄と鋼」  ( 優 )
50. 鈴木卓夫論稿「鉄仏の製作年代と古伝書『古今鍛冶備考』からみた銑押し法とヒ押し法の成立期の検討」日本鐵鋼協会「鉄と鋼( ? )
51. 太田弘毅論稿『山根幸夫教授退休記念 明代史論叢』上巻「倭寇が運んだ輸入鉄―「鉄鍋」から日本刀製作へ―」明代史研究会明代
  史論叢編集委員会 汲古書院、1990年 ( 倭好22品目の内、唯一平凡な鉄鍋に着目し、その謎を解いた秀作 = 優
52. 港北ニュータウン地域内埋蔵文化財調査報告23「西ノ谷遺跡」(財)横浜市ふるさと歴史財団 (鍛冶遺構と金属遺物の分析 = 優 )
53. 赤沼 英男論稿「最古の鋼片の検出とその意味 ― ヒッタイト帝国が鉄生産に果たした役割の再検討 ―(カマン・カレホユック遺跡の発掘
   によって紀元前22〜20世紀の鋼と原料の赤鉄鉱が確認された。ヒッタイト帝国が鉄や鋼生産をリードしたという定説を完全に覆した = 秀逸 )

54. 太田弘毅著「倭寇〜日本あふれ活動史」文藝社 (倭寇を比較的解り易く解説 = 優 )
55. 太田弘毅著「倭寇〜商業・軍事史的研究」春風社 (倭寇を軍事的側面で捉えた労作。ただ、漢文(原文)の読めない人には解説文が不十分で
   消化不良となる。極めて残念なのは小泉久雄、佐藤寛一などの日本刀神話の誤った資料が引用され、日本刀は
玉鋼で造られたとする。そうであれ
   ば、
日本刀に限っては鉄の輸入が無かったことになる。これは当時の日本刀成分分析と異なり、鉄の輸入判断も間違ってくる。同じ著者の別章
   と51. の「山根幸夫教授退休記念 明代史論叢」とも全く矛盾する。シナの鉄種を明らかにする為「天工開物」の鉄の意味も説明すべきであった。
   著者の判断を誤らせた刀剣界の罪は大きい。日本刀材料の記述 = ?、その他の記述 = 優 )

56. 松浦章著「中国の海賊 東方選書」東方書店 (シナの海賊と倭寇の関連を解説 = 優 )
57. 三宅亮論稿「倭寇と王直」桃山学院大学総合研究所紀要 第37巻第3号 (王直、火縄銃伝来の新説を解説 = 優 )
58. 田中建夫著「倭寇ー海の歴史」教育社 (朝鮮・シとの貿易回数など貴重な資料 = 優。但し、「倭好」の鉄鍋・鉄錬の解釈は間違い)
59. 「日本製鉄史論25周年記念」 たたら研究会編 ( 日本古代の各地の製鉄、餅鉄製錬の実験など各種論稿は有益 = 優 )
60. 新井宏論稿「金属を通して歴史を観る」( 製鉄史、金属製品の観察など広範な論稿は有益 = 優 )
                                    その他の日本刀関係書、製鉄関連資料などは割愛

 日本刀地鉄を知るには古代〜近世の国内鉄市場の実態がポイントであるが、たたら製鉄の和鋼しか念頭にない・・・「木を見て森を見ず」の論調が多く、鉄市場に言及した有用な文献は数誌しかない。
学者ではない在野の研究者の鋭い視点の論稿が際立つ。考えさせられる点が多い。
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軍 刀 の 参 考 文 献

(勅令、官報、軍刊行資料類)


太政官布告第百七十四號「陸軍武官服制改正」(明治8年11月24日)、 陸軍省達乙第三拾號「會計軍醫獣醫各部ノ卒及輜重輸卒組長ノ徒卒刀調馬卒ニ軍刀佩用・・・」( 明治18年2月73日)、  太政官布達第六拾六號「陸軍服制中軍楽部服制改正」(明治18年12月21日)、 海軍省令第四十五號「短劍、長劍ノ服制規定改正」(明治19年6月3日)、 勅令第四十八號「陸軍將校服制ノ改正」(明治19年7月6日)、 陸軍省達第四號「陸軍禮式制定」(明治20年月19日)、  陸軍省達第四十一號「看守長及看守卒ニ憲兵刀ヲ佩用セシム」(明治20年4月8日)、 勅令第四十三號「海軍服制ノ改正」(明治20年7月20日)、
陸軍省達第五十三號「士官候補生士官學校分遣中佩劍帶革制式」( 明治21年3月28日)、 陸軍省達第百八十七號「士官學校及幼年學
校生徒ノ砲兵刀、軍刀、銃剣佩用規定」( 明治21年10月3日)、 陸軍地鉄假規格第26號「刀劒鋼」、       (その他省略)
 
陸軍省達第八十一號「陸軍三十二年式軍刀制式」( 明治32年8月23日)、         (明治34〜38年の服制・軍刀関係は省略)

陸普一五四九號「刀劍附刄及滅刃規程別冊ノ通定ム」 (大正元年12月25日))、 勅令第二十三号「海軍服制中改正」(大正3年2月26
日)、 勅令第百九十一号「海軍服制中改正」(大正4年11月1日)、 参第百二十號「九一式乗馬刀・九一式徒歩刀假制式制定ノ件」
(昭和7年6月26日)、  勅令第三百三十號「元帥府条例改正」(大正7年8月28日)、 勅令第三百三十一號「元帥佩刀制式」(大正7年
8月29日)、 「元帥佩刀制式」東京朝日新聞記事(大正7年8月30日)、 陸達三五號「平時携帯兵器表」(昭和8年10月13日)、
勅令第二十六號「陸軍新軍刀」(昭和9年2月14日制定)、 皇室令三號「天皇御服改正・大元帥佩刀」(昭和9年2月24日)、 参第三百
五十號「九五式軍刀假制式制定ノ件」(昭和10年8月22日)、  「陸軍の新軍刀」東京朝日新聞(昭和8年12月17日)、 勅令第六百十
四號「海軍新軍刀」(昭和12年10月24日制定)、 陸軍省兵器局銃砲課「銃甲第一四〇號」(昭和12年7月29日)、 陸軍造兵廠「陸造甲第五一五號」(昭和12年7月31日)、 銃甲第一四〇號「將校、准士官軍装用軍刀製作、拂下ノ件」(昭和12年8月2日)、 「陸普第四六一二號」(昭和12年8月4日)、 陸軍第一七五一號(昭和12年8月24日)、 軍務一第一六二號「軍刀製作ニ關スル件」(昭和12年12月7日海軍省軍務局)、  皇室令第六号「天皇御服改正・大元帥佩刀改正」・勅令第三百九十二號「陸軍新軍刀改正」(昭和13年5月31日制定)、 銃甲第一五四號(昭和13年9月14日)、  陸普第五六六八號「軍刀ノ臨時制式」(昭和13年9月16日)、
陸兵作甲第六九三號「將校准士官軍装用軍刀製作拂下ニ關スル件申請」(昭和15年8月10日)、  銃伍第一六九號「將校、准士官用刀製作、拂下ノ件」(昭和15年8月16日 陸軍兵器本部)  陸普第五七一六號「新軍刀製作認可」(昭和15年8月17日)、「陸軍新軍刀制定報道」(朝日新聞他昭和16年1月9日)  陸普九○五二號「九五式軍刀刀緒装着要領」 (昭和16年12月10日)、 陸普第九二八三號「將校(准士官)ニ對スル九五式軍刀貸與ノ件」(昭和16年12月23日)、 陸普二一一○號「九五式軍刀(改正鍔ニ對スルモノ)刀緒装着要領ノ件」 (昭和17年4月6日)、
陸普第二三三三號「作戦地勤務ノ將校准士官ニ對スル軍装用軍刀及双眼鏡貸與に關スル件」(昭和18年5月13日)、 
勅令第七百七十四号「陸軍服制中改正」(昭和18年10月12日 )、  海軍「軍刀外装ノ臨時特例」(昭和20年3月)、
「検印及標識規定」 陸軍兵器行政本部、 「海軍諸規則第四(1)」海軍大臣官房編 復刻版 (1941年復刻1988.1.20)並木書房、
「将校軍刀鑑査委員会ノ使命」 陸軍兵器行政本部将校軍刀鑑査委員会  (刀剣界の嘱託で構成、極めて低劣。「日本刀諸情報の所感」参照)
福島聯隊區將校團「團報」 昭和8年6月號  ( 兼用刀写真 )、   青森聯隊区将校團「團報」 昭和8年10月號 ( 兼用刀性能 )、
「兵器廠保管参考兵器沿革書」 (陸軍兵器本廠) 復刻版、佐山二郎著「日露戦争の兵器」光人社NF文庫に収録  ( 刀剣の資料性= 優)

                        「戦史」、「軍事史」、「軍組織」、「特攻」、「軍装」など関連書籍は割愛

           当時の貴重な記録を保存されていた組織、個人からご提供を受けた資料は各本文に表示
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日 本 刀 参 考 文 献 の 注 意


文献・論稿 (書籍・Webサイト) の信憑性は中身の論拠で判断するものである。著者の組織や肩書きで信頼性を判断するのは最も愚かなことである。
国家機関ですら、欺瞞の情報を流していたことは過去の歴史が証明している。

著名な出版社の書籍なら信頼出来ると判断するのは論外である。営利企業の出版社は著述の真偽で出版する訳ではない。出版の判断基準は営業採算性である。売れそうであれば中身の真偽など問題ではない。又、真偽の判断など、出版社にできる訳がない。
社会や企業がどのような仕組みで動いているかを考えれば自ずと解ることである。

非営利組織の各種学会誌は、会員の論稿を自動的に採りあげる。各学会が中身を審査して公開している訳
ではないから、その中身は玉石混淆も甚だしい。学会誌だから信頼できるというものではない。

日本刀は、他の工芸分野に比べて極めて特殊分野であることは否めない。
従って、日本刀の実質に関してまともな研究は行われて来なかった。刀剣界の間違った情報に染まっている人達が公的機関を初め、全ゆる組織に浸透している。その為、刀剣の国策すら誤らせて来た。
日本刀情報の真偽は、こうした状況を斟酌して見極める必要がある。


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