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この特攻隊用短刀身は、東京・秋葉原に在った「陸海軍御用鞘師(佐官待遇)の処に軍未納品として残っていた刀身である。 陸軍省から300本の刀身が届いたが、空襲の危険を避ける為にこれらの短刀は疎開先に移動されていて焼失 を免れた(鞘師の家は全焼)。 白鞘の作成が間に合わず終戦を迎えて軍未納となった。 白鞘と刀身茎に「ホ八」と印されている。 手作り刀身である為、一振り毎に出来が違うので、茎と白鞘に識別記号を付けた。 仙台の振武刀製作会社でも「特攻隊用振武刀短刀身」が造られていた。 ハバキは木製。 特攻隊用自決短刀は「朴の木の白鞘」が正式。 刀袋に入れて特攻隊員に授与された。 海軍「回天」特攻隊員への授与は、当時の写真等でも明らかだが、陸・海航空特攻隊員への授与は確認できていない。 陸軍も「特攻隊用短刀」を準備していた事は新たな発見である。陸軍航空特攻向け限定かどうかは不明。 本土決戦準備として各種特攻を想定していたのであろうか。 尚、本掲載の外装は、同鞘師が、戦後に上塗を前提に製作した下地鞘で、材質が異なり表面仕上げが若干 粗雑な物となっている。 正規品はこの外装形状で朴の木の丁寧な造りであったとして見て戴きたい。 (荻野氏の調査報告)
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鞘書き 「 贈 義烈 小沢治三郎 」 元第三航空艦隊参謀・深井俊之助海軍少佐の証言により、真正のものであることが判明した
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元第三航空艦隊参謀・深井俊之助海軍少佐は、「沈黙の海軍」の慣習を超えて 極めて貴重な証言を「J SHIPS 2009. Vol 35」誌上で公開された。 「魂のサイレント・ネイビー 第十三回」より
「栗田艦隊謎の反転」の真相捷一号作戦(レイテに集結した敵輸送船団の撃滅作戦)で、小沢機動艦隊が敵の空母部隊を北に尾曳寄せたにも拘わらず、栗田健男中将指揮の第一遊撃部隊(通称:栗田 艦隊)はレイテへの突入を放棄して北に反転した。 これが「栗田艦隊謎の反転」問題である。 栗田中将は、戦後、この真相をほとんど語っていない。 その為に、戦史研究家の間で諸説が論議されていた。 栗田艦隊司令部と同じ(戦艦「大和」の)第一艦橋に居た深井俊之助少佐は、その時 の情況を次のように語られた。 (栗田中将が座乗する旗艦の重巡「愛宕」がレイテ沖海戦で沈没した為、艦隊司令部 要員は予備の旗艦に指定されていた戦艦「大和」に移乗する事態に陥っていた) |
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